探偵が撮影する「不貞行為の証拠」とはどういうものか

「不貞行為の証拠とは」宿泊施設や浮気相手の自宅に長時間滞在している証拠のこと

こんにちは。管理人のエスポワールです。今回は探偵が撮影する「不貞行為の証拠」について解説します。

不貞行為の証拠の撮影に関しては、依頼者が探偵事務所に調査を依頼する目的そのものなので、どこの探偵事務所に依頼してもそれなりの映像が仕上がってくるはずです。ただ、どのような映像が「それなりの映像」なのかを解説するというのが今回のテーマです。

それでは、まず最初に結論を申し上げます。不貞行為が明らかな動画とは「肉体関係があったであろうことが予測できる証拠」のことです。つまり、宿泊施設や浮気相手宅に異性と滞在している映像です。もちろん、建物の中で何をしていたかは当然撮影できませんから、建物に入った映像と建物から出た映像を撮影します。つまり、探偵が撮影に全神経を集中させる映像がまさしくこのような建物へ入る映像と出る映像という訳で、極端な話、他のシーンがいい加減でも特定の建物への出入りの映像が撮影できていれば調査としては成功ということになります。しかし、滞在場所が「ラブホテル」・「一般的なホテル」・「浮気相手宅」によって撮影のポイントが異なります。

下記に詳しく解説します。

滞在場所がラブホテル

ラブホテルのでの不貞行為の撮影の場合、場所がラブホテルであることが明らかに分かるような看板や建物の外観を撮影します。特に「休憩3時間〇〇円」のような看板の撮影は必須です。そして、ターゲットと浮気相手が2人でチェックインして2人でチェックアウトすることが大事です。

ラブホテルに入る映像のポイントは建物に入る瞬間の映像があるかどうかです。ラブホテルに入る映像を撮影することが探偵の仕事の核心部分ですから、多少映像がブレてもカメラの録画ボタンを押しています。ですから、ラブホテル街に入った時から録画ボタンをいつでも押す準備ができていないといけませんし、ラブホテル街に入ったときから既に録画している場合もあります。ただ、前述のとおり「入る瞬間」を撮影するわけですから映像が良くない場合も多いです。しかし、ここでは鮮明な映像よりも多少不鮮明でも撮影できていることが大事です。 もしも奇麗な映像が撮影できていたら探偵の腕が素晴らしいということになります。

続いてラブホテルから出る映像の撮影です。まず、出入り口の数を確認し、すべての出入り口に予備のカメラを向けて録画を開始します。2‐3時間の休憩でも12時間近くの滞在となる宿泊でも同様です。ですから、最低18時間程度連続録画できるようなカメラ・バッテリー・記憶媒体が必要です。そして、これらがないと探偵の仕事ができないのですが、さすがにこの程度のことができない探偵事務所はないと思います。また、常時撮影しているカメラの他にも手元に置いているカメラでも出た映像を撮影します。こちらは出た瞬間を撮影することは難しいですが、出たことを確認して録画ボタンを押しても問題ありません。出た瞬間は常時撮影しているカメラが捉えているからです。ですから、探偵は調査しているターゲットがラブホテルに入ってしまえば常時撮影するカメラのセットと録画状態を定期的に確認し、あとは寝ないで二人が出てくるのを待つだけです。もちろん、探偵は車両内で張り込みができれば理想ですが、場合によっては翌日の昼頃までラブホテルの出入口付近で立ち続けます。

また、男性が一人でチェックインした場合はデリヘルを呼んでいるだけの可能性がある為、不貞の証拠にはなるのですが、男性に対して慰謝料は請求できても風俗嬢には慰謝料の請求はできません。また、仮に出てくるときも一人だった場合、デリヘルを呼んでいるという証拠にもならない為、不貞の証拠になりません。ただ、入りも出も両方とも1人という状況はかなりレアケースです。

滞在場所が一般的なホテル

滞在場所が一般的なホテルの場合、ホテルが不貞行為の場として使用されていることが撮影された映像から類推できることが大事です。 大型ホテルやリゾートホテルの場合、ラウンジでの商談や会議室だけの利用、レストランやプールや温泉だけの利用の可能性もあるからです。 ですから、単にホテルに入っただけでは不貞行為の証拠としては不十分と言えます。

一般的なホテルに入る映像のポイントは宿泊する部屋に2人で入る瞬間の映像があるかどうかです。このような映像の撮影はかなり難易度が高いです。尾行するターゲット2人と同じホテルのエレベーターに乗ることは探偵にとっては相当なプレッシャーになりますし、特にビジネスホテルの狭い廊下でカメラを向けることは発覚する恐怖も伴います。しかし、ここではいくらリスキーでも何とか撮影したいところです。理由は2人で同じ部屋に入れば不貞行為の証拠になりますし、別々の部屋に入れば「同じ部屋に宿泊しようと思えばできたのに、それをしなかった」という証拠になるからです。ラブホテルの映像と同様、こちらの映像も鮮明でなくても撮影できていることが大事です。

一般的なホテルの出の映像のポイントはラブホテルの場合と同様に出入口をカメラで連続撮影してホテルから出る2人の映像を確実に撮影するという点は同じです。しかし、ラブホテルよりも出の映像はきれいに撮影できることが多いです。理由は敷地内の駐車場の車両の中から張り込みができる場合や出入口のフロントにある程度の広さがあればそこから撮影できるからです。また、夕食後にチェックインした場合、翌朝までホテルから出ないことがほぼ確実という点も探偵にとっては精神的に楽な状態で張り込みができます。

もちろん、男性或いは女性1人でシングルルームにチェックインした場合、残念ながら不貞行為の証拠にはなりません。ですから、1人でビジネスホテルに入った場合はどのタイプの部屋に宿泊するのかも大事です。そして、その確認方法は、単にチェックインの際にターゲットの真後ろに立ってカウンターでのやり取りを盗み聞きするだけです。

滞在場所が浮気相手宅

宿泊施設が浮気相手宅の場合、不貞行為の証拠だけでなく、浮気相手宅の詳細を映像に残すことがポイントです。探偵事務所の報告書では不貞行為の証拠の撮影が最も重要なポイントになりますが、浮気対手がどのような人物なのかということも非常に重要です。浮気相手に関しては調査を始める以前に判明している場合もありますが、自宅の様子からより多くのことが分かります。例えば、家の大きさ、同居人やペットの有無、所有している車両や自転車の台数、部屋の明かりの点灯状況、鍵を開錠する仕草があったかどうか、他に出入りする人物の有無などです。

浮気相手宅に入る映像は浮気相手宅の場合、玄関に入る映像を撮影できれば良いのですが、マンションやアパートの場合は敷地の外からエントランスへ入る映像を撮影するだけです。つまり、マンション内部に侵入して部屋の玄関に2人で入る映像は撮影できません。つまり、住人やその関係者以外が敷地に侵入することが不法侵入になるからです。もしもマンション敷地内に侵入しなければ撮影できないような映像が報告書にあるならば、その探偵事務所はコンプライアンス意識が低いということになりますし、依頼者もそのような映像を探偵に要求してはいけません。

浮気相手宅から出る映像の撮影に関しては場所が相手宅である以上、単身で敷地から出てくることが多いです。また、マンションの一室のように2人で部屋に入った瞬間の映像がない場合、できれば敷地から出てくるときも2人で出てきてほしいのですが、このような発想は探偵側の勝手な都合です。尚、出の映像に関してはタワーマンションのような建物の場合、複数のエントランスだけでなく、車両出入り口や駐輪場出入口まであるので、すべての出入り口をケアできる数の探偵を現場に投入しなければなりません。

このように、宿泊施設が浮気相手宅の場合、相手宅が一軒家なのかマンションなのかによって得られる情報や張り込みの難易度が異なることが特徴ですが、マンションよりも一軒家のほうがはるかに多くの情報が得られますし、そういった映像を撮影することができるかが肝となります。また、浮気相手宅の場合、「単に食事しただけ」とか「宅の中には友人もいた」のような言い訳ができる場合もあるので、最低2回以上の長時間の滞在が撮影できるかどうかも重要になります。

使用するカメラの性能は重要ではない

以上が不貞行為があったと推測できる映像のポイントになります。しかし、撮影の際にあまり重要ではないポイントもあります。それは、使用するカメラの性能です。つまり、暗視カメラや高性能な一眼レフカメラは不要ということです。多くの探偵事務所ではなぜか暗視カメラでの撮影が可能であることをアピールしている事が多いのですが、暗所で少しくらい映像のクオリティが落ちても問題ありません。そもそも、大昔のカメラと違って普通のカメラでもそれなりの映像が撮影できます。

つまり、暗視カメラにお金を使うくらいなら普通のカメラを余分にもう一台持つべきです。また、使うかどうか分からない暗視カメラや一眼レフカメラを常に持ち歩くのは重たくて身体の負担になるのです。結局、カメラの性能よりも何を撮影するかが大事です。また、当然ですがホテルから出るタイミングを見落とすようなことはあってはなりません。しかし、このような失敗は場数を踏んだ探偵であれば何度か経験しています。

タイトルとURLをコピーしました