探偵になりたい人のためのスキル考察:睡眠

睡眠の原則は「普段は眠たいのを我慢してはいけない」

こんにちは。管理人のエスポワールです。今回は睡眠についてまとめます。

まず、探偵は非常に不規則な生活や睡眠を強いられる職業です。「1日の睡眠時間が5時間未満の日が1週間続いた」とか「徹夜が10日続いていおり、夜間に寝ていない」というような、睡眠時間の絶対数が足りないというのではなく、日ごとにバラツキがあるのです。具体的には「4日に1回は徹夜しているが、休日は12時間以上寝ている」のような感じです。

それではまず、睡眠に関して最初に結論を申し上げます。それは「普段は眠たいのを無理して我慢してはいけない、必ず眠れない状況がくるから」ということです。これは私の考えではなく、勤務していた探偵事務所の教えです。

これは探偵の睡眠について非常に鋭く本質を突いた原則です。それでは、以下に「眠れない状況」とは何か。そして、「眠たいのを我慢しない」ことのポイント。最後に「寝る場合のルール」について解説したいと思います。

探偵の業務における「眠れない状況」

調査対象者の不貞中の張り込み

調査対象者がラブホテルに入っている時間帯は探偵が最も寝てはいけない時間帯の一つです。浮気調査においてラブホテルから出てくる映像は不貞行為の決定的な証拠となりますから、その映像を記録に残すことは調査を依頼する目的・本質そのものになります。

つまり、ホテルから出てくる映像だけは絶対に、何が何でも、是が非でも残さなければならないのです。終電までには出てくるのか、宿泊ではなく休憩なのか、朝まで出てこないのかなどを考慮し、集中すべき時間帯を見極める必要があります。

調査対象者が建物にいることが明らかな場合

調査対象者が建物にいることが明らかな場合も見落としができません。例えば、出勤時の自宅付近での張り込みや飲食店に入店したときなどです。自宅付近の張り込みは周辺環境によっては非常に警戒されやすく、あまりにも長時間に及ぶ場合は精神的に苦痛も伴ないます。ただ、精神的な苦痛の伴なう張り込みにたいしてどれだけ耐えられるか、集中力が維持できるかは探偵の仕事の大事な部分です。

また、飲食店の場合、店内の状況次第では調査対象者と一緒に入店して店内から様子をうかがうことも多いです。

「眠たいのを我慢しない」ことのポイント

移動中に寝る

移動中に寝ることはほぼ必須です。特に車両で移動中の助手席に座る調査員は現場まで眠ることが許されています。ドライバーに対して気を遣う必要もなく、いびきや寝言、歯ぎしりがうるさくても相方に対して文句を言わないというのがルールでした。

また、ドライバーの立場からしても助手席の人間には静かに寝てもらったほうが気が楽なので、「先輩運転しているから起きてなければいけない」のような暗黙のプレッシャーのようなものもありませんでした。

自由時間に遊びすぎない

探偵の仕事は様々な場所に行くことができます。特に旅行案件、そして、調査対象者を追っていくうちに訪問することになるデートスポットなど、一般的に行動的な人よりもはるかに多くの観光地を訪問します。しかし、そんな楽しい観光地でも調査後に遊びすぎると翌日の調査に支障をきたします。ですから、調査後に同行した調査員と食事をすることはあっても、羽目を外すことはほとんどありません。

調査後の夜の街歩きは確かに楽しいですが、遊ぶのは調査が終わった後、翌日が休みの日の時だけと決めていました。

調査中に寝る場合のルール

二人以上で調査する場合、必ず片方は起きてる

調査現場に二人で入った場合、二人同時に眠ってはいけません。かならず片方は起きているというのが大原則です。そんなことは当たり前なのですが、私自身、手痛い失敗も経験しています。

私ともう一人の調査員がそれぞれの車両で不貞中のマンション前で張り込みを開始したのですが、二人で現場に入ったにもかかわらず、二人とも熟睡してしまい、出てくるシーンを撮影できなかったのです。二人で調査の現場に入ってもそれぞれが各自の車両にいた為に、「30分交代で寝ましょう」のようなコミュニケーションが取れなかったのです。また、昼間の明るい時間帯だったため、眠くなることはないだろうと油断していたところ、あまりにも退屈な張り込みとポカポカ陽気の為に寝てしまったのです。

交代で寝る場合、絶対に起こしてもらってはいけない

寝坊する探偵は周囲の探偵との信頼関係を失っていきます。ですから、調査中に寝る場合はアラームをセットして絶対に寝過ごすようなことがあってはいけません。また、起こすほうも決まった時間に起こさないと、起きているはずなのに寝ていたのではないかと疑われてしまうので、約束の時間を1分でも過ぎたら起こしてあげないといけません。

「周囲から信頼されるか」は一般的な社会人でも探偵の世界でも非常に大事な要素です。そんな個人の信頼を測るバロメーターが「寝過ごさない・時間を守る」なのです。特に、新人なのに起きれない人は即アウトです。そんな起きれない新人は試用期間を満了して辞めていただくような流れとなります。

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