今回のテーマはトイレ
こんにちは。管理人のエスポワールです。今回のテーマはトイレです。国内を旅行して印象に残ったトイレを3点紹介します。具体的には、古代を代表して秋田城の水洗トイレ、中世を代表して重要文化財にも指定してある東福寺の東司、現代を代表してTOTOミュージアムを紹介します。
秋田城古代水洗トイレ
秋田城の概要
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築城は733年。奈良時代の城ということで天守や堀、櫓などはなく、政務を執り行う御殿を柵で囲んで簡易的な門を設置したものです。
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一般的にイメージするような戦国時代の城とは機能も大きく異なり、古代の城郭を「城柵」称して区別することがあります。奈良時代に置かれた地方官庁としては最北に位置しており、当時の朝廷の影響力が及んでいたフロンティアともいえます。
古代式水洗トイレ
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こちらが秋田城の古代式水洗トイレです。写真のように地面に彫った穴に用を足し、傾斜を利用して便を下流のを沈殿槽に溜めていきます。そして、汚れの少ない上澄みだけを傾斜を利用して水流により沼へ流すという仕組みです。
また、沈殿槽付近の土からは周辺の土と比較して化石化した寄生虫の卵が明らかに多く確認され、それらの化石から当時の人々の食べ物まである程度明らかになりました。研究の結果、野菜や魚を十分な熱処理をせずに食べていたこと、当時日本人が食べなかった豚の寄生虫が発見されたことから、中国からの外来者が利用した可能性が高いということも分かりました。
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そして、奈良時代には既に「排泄物を特定の場所にまとめる」という衛生概念が上流貴族レベルには定着していたことが分かります。しかも、傾斜を利用するというアイディアが素晴らしいです。
重要文化財、東福寺東司
東福寺の概要
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東福寺は1236年に創建された臨済宗の寺院です。寺の名称は奈良の「東大寺」と「興福寺」からそれぞれ一字ずつ取ったことに由来し「東福寺」となりました。国宝に指定されている三門や通天橋が有名ですが、ここではトイレを解説します。
重要文化財、東司
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東司とは禅宗におけるトイレの呼び方です。禅宗では排泄という行為ですら修業の場とされており、私語厳禁・衣服の脱ぎ方・しゃがみ方などの細かいルールがあったそうです。こちらの建物は室町時代の建造物で、重要文化財に指定されている唯一のトイレということになります。
写真の建物全体が東司です。建物として残っている日本で最古のトイレです。建物の中には入れませんでしたが、外から覗き込むことはできました。
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このように、単に穴が開いているだけです。まさしく農村部に現在でも辛うじて残っている「ポットン便所」の原型です。また、排泄物は野菜作りの肥料としても利用されました。
TOTOミュージアム
TOTOミュージアムの概要
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こちらは水回り業界世界1位のTOTO社の企業ミュージアムです。水回り業界とは具体的にはトイレ・お風呂場・洗面所全般のことです。TOTO社は特にトイレに強く、ウォシュレットのような高級路線でグローバル展開しています。尚、ウォシュレットは80年に誕生し、現在ではウォシュレットを含む温水洗浄便座の国内普及率は80%を超えています。
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こちらはTOTO社が80年に発売した初代ウォシュレットです。付属しているタンクが目立ちます。
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他にもこのように歴代の便座がズラリと並びます。つまり、この場所では便座の発展・普及の歴史を学べます。
TOTOミュージアム内のトイレ
そして、次に気になるのは世界1位のTOTO社のミュージアムで利用できるトイレです。トイレ業界世界一の企業の最新のトイレがどれほどクオリティが高いものなのか気になります。
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こちらが小便器。掃除がしやすいように下部が地面に接触していない構造です。便器の前に立つと尿はねを防止するポイントマークがLED照射されます。そして、なにより白に艶があります。
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こちらが腰掛便器。便器やノズルの除菌性能に優れ、黒ずみ汚れを抑える技術に優れたモデルです。さらに、凹凸を排除した流線形のデザインが秀逸です。そして、小便器同様、白に艶があります。
当然、床に汚れなどはありません。