弘前城訪問記ー弘前さくらまつりとバイクサーカスー

現存天守12城シリーズ1回目は弘前城

こんにちは。管理人のエスポワールです。現存天守12城シリーズの1回目は青森県弘前城です。

青森県の弘前市にある弘前城は現存天守12城の中で最北端・最東端に位置しています。主な城主は津軽地方の名前の由来にもなっている津軽氏です。弘前藩の成立は関ケ原の戦い直後の1600年ですが、明治維新まで津軽氏の統治が続きます。また、弘前城の完成は1611年ですが、1627年には落雷により天守が炎上、崩壊します。以後、天守が無い期間が200年程続きますが、1810年にようやく天守が復活します。

今回は現在石垣の修理中の為に一時的に移動している天守と隣接する弘前公園での桜祭りの様子を紹介します。

弘前城天守は現在本丸の内側へ移動中

こちらが現在の弘前城天守の写真です。天守の向こう側に岩木山が映っている奇麗な写真です。本丸の中央に位置する天守の位置には特に違和感を感じません。

こちらが本来の弘前城天守の写真です。ご覧の通り本来の天守は堀沿いの石垣の上に位置しています。この石垣が経年劣化による崩落の危険性が指摘され、2014年より石垣の補強改修工事が始まっているのです。ですから、こちらの写真は2014年以前の写真ということになります。工事が終了して天守が本来の位置に戻るのは2023年の予定です。

そして、既存の天守や石垣の補修工事には新しいものを1から作るよりも多くの時間が必要だということが分かります。尚、同じ現存天守の姫路城では改修に5年半。天守や石垣が地震によって崩壊した熊本城の場合は20年の修復期間を予定しています。ちなみに近代建築の例になりますが、東京スカイツリーの建設期間は3年半。六本木ヒルズの建設期間は3年です。

弘前さくらまつりはベストのタイミングを逃してしまう

弘前城と言えば毎年4月下旬から5月上旬に開催される弘前さくらまつりが有名です。訪問した当日は天気が非常によく良く、桜だけでなく空の青さも印象に残りました。

ただ、桜に関してはベストのタイミングから4日ほど遅くなってしまい、弘前さくらまつりのシンボルにもなっている、「弘前城の堀が桜の花びらで埋め尽くされる写真」が撮れなかったのは少し残念でした。

こちらが私が撮りたかった写真 。

こちらが私が撮った写真 。

今度は天守が本来の場所に戻った時に再チャレンジしたいと思います。

昭和中頃のテイストを残すバイクサーカスは必見

そして、弘前さくらまつりのもう一つの目玉はバイクサーカスです。バイクサーカスとは札幌に本社を置くワールドオートバイサーカスが主催する、バイクの曲乗りです。

具体的には、 このように木製の板を繋ぎ合わせて直径9m高さ4mの樽状の会場を設営し、樽状の淵に相当する場所に観客を入れて、その樽の中を壁沿いにグルグルとバイクが高速で走り回るというものです。

そして、入場料の他に観客が1000円札をもって樽の淵の内側に差し出すと、自分の目の前までバイクで駆け上がってきたライダーが直接1000円札を持っていくのです。目の前まで迫りくるバイクの迫力と、板がきしんで足場が揺れる感覚は写真や映像では伝わりません。

そんなバイクサーカス団ですが、その外観はまさに昭和中頃のテイストです。昔はこのようなサーカス団や見世物小屋のような「旅芸人」と呼ばれる職業の方がたくさんいたのだろうと想像します。そして、時代が流れてサーカス団や見世物小屋はどんどんなくなり、今自分が見ているのは動物の世界でいうと「絶滅危惧種」ではないかと感じる程です。

そして、逆境に身を置きながらも昭和中頃のテイストを未だに変えていない彼らのスタンスに、時代の流れに抗う旅芸人の生きざまを垣間見たような気がします。

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