誇大広告チェックポイントシリーズ4回目は年間相談件数
こんにちは。管理人のエスポワールです。探偵事務所の公式サイトを閲覧したり、比較する際のチェックポイントを解説していきます。
今回のテーマは「探偵事務所の相談件数実績について」です。具体的には、大手探偵事務所の公表する相談件数実績の定義や相談されてから契約に至るまでのおよその割合などを解説します。
そして、まず最初に結論を申し上げます。
「相談件数や調査実績に関しても顧客満足度と同様に数字が水増しされているので、探偵事務所を選ぶにあたって参考にできる要素はあまりない」
というものです。以下に詳細を解説していきます。
相談件数とは、メールでの問い合わせと電話が鳴った回数の合計というのが探偵事務所の解釈
相談件数とは、「実際に対面で商談をしたり、メールで問い合わせに対応して見積もりを出すこと」だと私は思います。しかし、探偵事務所では1分未満の通話で終わる単純な問い合わせだけでなく、断らなければならない違法調査の依頼やいたずら電話を含めて相談件数と定義しています。つまり、電話が鳴っただけで相談が来たとカウントしたり、もしくは最初からでたらめな相談件数を出しているのです。
そこで、「電話が鳴る回数を相談件数とカウントするならば、いちいち電話が鳴った回数なんて把握しているはずがない。だから、発表する数字に正確性がない」
と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこのような解釈も間違っています。
大手の探偵事務所ではどんな些細な問い合わせやいたずら電話でも、広告効果のモニタリングの為にノートやホワイトボードなどに毎日記録しています。ですから、以前、探偵事務所が発表する顧客満足度に関しては最初から実態を把握していないという事を記事にしましたが、年間相談件数に関しては本当の数字を探偵事務所は把握しています。
本当の数字を知らないから虚偽の数字を出すこともあれば、本当の数字を知っていても虚偽の数字を出す。これが探偵事務所の世界なのです。
おそらく契約件数は相談件数の5%程度ではないだろうか
それでは、実際に電話が鳴った回数の内、何%が実際の契約に結び付くのでしょうか。これはかなりアバウトな数字になってしまいますが、感覚的にはせいぜい5%程度ではないかと思います。10%は確実にありません。つまり、探偵事務所の電話の鳴った数のほとんどは契約に結び付いていないというのが現実なのです。
それでは、探偵事務所に依頼を検討している方にとってこの数字はどのような意味を持つのでしょうか。それは、「どうせ電話を受ける探偵事務所の営業担当も契約に結び付く可能性が低いことが分かっているので、あまり遠慮したりしないで気楽に面談すべき」ということです。
依頼を検討している方にとっては探偵事務所が年間に何件の相談件数の電話を受けているかという事に詳しくなる必要はありません。せいぜい、「零細探偵事務所よりは大手探偵事務所の方が相談件数は多いのだろうな」という認識で十分です。
最後に相談件数という数字を出せないほどの零細探偵事務所の実態にも触れておく
最後に零細探偵事務所の相談実績に関しても触れておきます。
零細探偵事務所では月間相談件数10件、月間契約件数0件という事も珍しくありません。ですから、電話に出ない、電話が転送される、担当者が電話慣れしていないといった事が非常に多いです。
私の場合は探偵業が本業ではないので、信頼できる探偵事務所から紹介を受けた調査を時間の調整が可能なときのみ協力しています。ですから、今年は年間相談件数0件、年間調査件数1件というように、相談件数と調査件数の逆転現象が起きています。