即日対応の浮気調査はアリかナシか

即日対応の浮気調査は強く勧めない

こんにちは。管理人のエスポワールです。今回のテーマは即日対応の浮気調査についてです。

最初に、「即日対応」の意味ですが、警察や消防のように緊急対応するようなことはありません。そして、一部の消費者金融のカードローン契約のように「最短1時間で審査が終了してお金が借りられる」ほどのスピードもありません。せいぜい午前中に契約してその日の夕方に調査に入るようなイメージです。

また、実際に探偵事務所と契約する際には契約書だけでなく重要事項説明書、誓約書に「手書きのサイン」が必要です。つまり、保険や証券のような非対面契約は探偵業界では実現していません。

そんな浮気調査の即日対応サービスですが、依頼者にとってアリでしょうか、ナシでしょうか。

まず最初に結論を申し上げます。依頼者は即日対応の浮気調査を積極的に利用すべきではありません。

理由は次のとおりです。

  • 依頼者があいみつをとらないから
  • 調査のタイミングは焦る必要がない
  • 調査対象者の情報提供が十分に行われない

以下に詳細を解説します。

依頼者があいみつをとらないから

私が浮気調査を検討する依頼者がすべき最も大事なことは複数の探偵事務所とあいみつをとることです。あいみつの重要性は以下の記事にまとめています。

即日対応を依頼する場合、時間的な意味で他社と調査内容や調査金額などを比較する余裕はありません。ですから、探偵事務所の調査見積もりが高いのか、安いのかを判断する材料に乏しいのです。

当然、ある程度調査費用が高くても調査が成功すれば問題ないという考えも理解できます。しかし、調査の成功確率と調査費用は相関関係にありません。

「あいみつをとるのが面倒」という依頼者側の勝手な都合は調査の成功確率の向上に寄与しません。

調査のタイミングは焦る必要がない

浮気調査において最も適切な調査のタイミングは、「短期決着」が可能なタイミングです。具体的には、「調査対象者が調査開始早々に浮気相手と会い、ホテルに直行して、2時間後にホテルから出てくる」という6-8時間で調査が終了するタイミングです。

このような「短期決着が可能な場合に限り、即日調査は利用してもいいかもしれない」というのが即日調査に否定的な私の最大限の妥協点です。

ですから、依頼者側にとって即日調査に値する条件は「浮気は間違いないけれど調査時間を短くするためにはこのタイミングしかない」時です。

即日調査を検討するくらいですから依頼者は間違いなく調査対象者の浮気を確信しています。しかし、確信しているが故に「早く証拠が欲しい」と考えるのは勇み足です。

浮気を確信しているからこそ「短期決着」が可能なタイミングを見極めることが大事です。

調査対象者の情報提供が十分に行われない

浮気調査の成功確率を上げる大事な要素として「調査対象者の十分な情報提供」があります。そして、即日調査のようなほぼ一発勝負の調査では普段以上に豊富な情報提供が必要なのにもかかわらず、実際には普段の調査よりも質の低い事前情報で調査に臨みます。

例えば、事前に提供された調査対象者の写真と実際の人物とのギャップが大きいことなどはよくあることです。また、以前即日調査に入った際、調査対象者がピンク色のキャリーバッグを持参して自宅から出てきたのですが、その当時、私はなぜ依頼者が「ピンク色のキャリーバッグで外出することを事前に知らせてくれないのか」とお粗末な情報提供に呆れたことがあります。「ピンク色のキャリーバッグを持って外出する事」というのは尾行する探偵の立場からするととてつもなくわかりやすくて大事な情報なのです。

結局、即日調査の契約をまとめる事に双方が焦ってしまい、依頼者の準備が適当になったのだろうと思います。もちろん、出発する直前まで依頼者が「ピンク色のキャリーバッグを持って外出する事」を知らなかった可能性もあります。ただ、当日持参する持ち物の特徴さえ分からないようであれば、そもそも即日調査に向いていません。

即日調査ができる探偵事務所の特徴

続いて、即日調査ができる探偵事務所の特徴について解説します。即日調査ができる探偵事務所は2つのパターンしかありません。

  • 調査員が多い(10名以上)大手探偵事務所
  • 仕事がほとんどない零細探偵事務所

です。

大手探偵事務所に依頼する場合、調査員の直前のシフト調整が可能で、即日調査が可能な場合が多いです。もちろん、そのこと自体は悪いことではないのですが、裏を返せば、事前に3名で調査に入る予定だった案件が2名での調査になってしまうということです。つまり、即日調査に対応するために他の調査が割を食う場合があるのです。

事前に調査の予定を組んでいた別の調査の依頼者からすると納得がいかないことだと思うのですが、このようなことを私の所属していた探偵事務所ではよくやっていました。

次に仕事がほとんどない零細探偵事務所の場合です。零細探偵事務所では即日調査はもちろん可能なのですが、仕事がほとんどない故に、日常的に浮気調査の現場に出ていない、スキルの低い調査員が調査をすることになります。

ですから、私は零細探偵事務所の公式サイトを閲覧することが多いのですが、やたらと「即日調査が可能!」とアピールしているサイトを見るたびに「よほど仕事がなくて暇なんだろうな」と心配してしまうのです。

もしも即日調査を断られたら

最後に即日調査を断られた場合について解説します。

即日調査を断られてしまう理由は、手続き上の理由や、依頼者側の準備不足、単体事務所の調査員のシフト調整上の理由などがあります。

その場合、通常の調査を行う場合の見積もりをもらって帰宅し、改めて別の探偵事務所からも見積もりをもらったうえでそれぞれの探偵事務所の見積もりを比較検討すればいいだけです。

ただ、いずれの理由の場合であっても「正直に調査を断る」という姿勢がある探偵事務所は割と良心的だと思います。

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