誇大広告チェックポイントシリーズ8回目は法律事務所からの推薦文
こんにちは。管理人のエスポワールです。 探偵事務所の公式サイトを閲覧したり、比較する際のチェックポイントを解説していきます。
今回のテーマは探偵事務所と法律事務所の連携や提携についてです。具体的には、依頼者が調停や裁判を考える必要がない現実と法律事務所との連携をアピールしている理由を解説します。
そして、まず最初に結論を申し上げます。
「探偵事務所の公式サイトで紹介されている法律事務所の存在や、法律事務所の弁護士による推薦文などは調査の成功・失敗に無関係なので無視して問題ありません」というものです。
以下に詳細を解説していきます 。
以来を検討している方が考えるべきことは調査が成功すること
探偵事務所に依頼を検討している方が法律事務所との連携をアピールする公式サイトを無視しても問題がない理由は、調査の成功確率に提携する法律事務所の存在が無関係だからです。
つまり、依頼者が考えるべきことはパートナーの浮気の証拠を持つことだけです。結局、探偵事務所に調査を依頼したタイミングでパートナーが浮気相手と接触し、その一部始終を探偵事務所の調査員の尾行と張り込みにより不貞の証拠の撮影に成功することが大事なのです。言い換えれば、依頼者とパートナーと浮気相手と探偵が浮気の証拠の撮影に関与できるのであって、法律事務所は部外者なのです。
もちろん、依頼を検討している方が浮気の証拠を取った後のことを考えることは悪いことではありません。具体的には、依頼を検討している方が「離婚」「調停」「裁判」「財産分与」「慰謝料請求」「養育費」「親権」といった事をどうしても考えてしまうことも無理はないと思います。
しかし、これらのことを有利に進めるためには最初に確固たる浮気の証拠が必要であり、探偵事務所の調査報告書を受け取ってから考えても遅くはありません。ですから、最初は浮気の証拠を持つことと信頼できる探偵事務所を決めること、そして、本当に探偵事務所に依頼すべきかどうかを頭を冷やして考えることが大事なのです。
尚、一番考えてはいけないことは「離婚した際の慰謝料の一部を探偵事務所の調査費用に充当しよう」と考えることです。慰謝料が取れる証拠が取れるかどうかは調査結果が出るまで分かりませんし、実際に慰謝料が手元に入るまでにはさらに時間がかかります。くれぐれも「平均慰謝料請求額〇〇万円」といった文言に惑わされないようにしてください。
離婚をするだけで「裁判」の単語が出てくるのは昼ドラの見過ぎ
私は探偵の世界に6年ほど足を突っ込んでいますが、依頼者が本当に裁判をしたケースは一度もありません。調停離婚したケースはたった1回だけありましたが、その場合も非常に特殊なケースであまり参考になりません。私が探偵事務所勤務時代に関与した離婚は全て協議離婚です。
だから、探偵事務所に相談に来る段階では「裁判」や「調停」のような物騒なことを考えるべきではありませんし、現実的でもないのです。それよりも、調停を有利に進めることができる証拠さえ持てば調停にさえなりませんから、ある意味では「裁判」や「調停」をしないために探偵事務所を利用するともいえるのです。
ですから、浮気をされて離婚を考えただけですぐに「裁判」のような大げさなことを考えてしまうのは昼ドラの見過ぎではないかと思うのです。
それでも探偵事務所が法律事務所との連携をアピールしてしまう少し残念な理由
「裁判」や「調停」とは無縁な探偵事務所周辺の離婚事情にも関わらず、なぜ探偵事務所は法律事務所との連携をアピールするのでしょうか。それは、依頼を検討している方に信頼してもらいたいからです。そして、法律事務所と提携している探偵事務所であれば嘘はつかないだろうと推測してもらうためなのです。
私は探偵事務所に勤務していた頃、提携している法律事務所の方が事務所を出入りする姿を見たことや、電話を取り次いだことなどは一度もありません。ですから、現場の探偵の感覚で言うと、法律事務所の方は全く知らない人なのです。つまり、全く知らない人が調査現場のことを知らない立場で「〇〇探偵事務所の高度な調査力を保証します!」といった広告塔になってしまっているのです。
もちろん、このような広告の胡散臭さを探偵事務所は理解していると思います。しかし、このようなことまでやらないと探偵事務所は社会的に信用できない業界なのだということを探偵事務所自身が知っているのです。
また、探偵事務所の公式サイトでは法律事務所との連携を必死にアピールしていますが、法律事務所の公式サイトでは探偵事務所との連携をアピールしていません。おそらく、法律事務所が探偵事務所と提携しているようなマイナスイメージを顧客に持ってもらいたくないということが理由だと思います。
尚、依頼者に弁護士を紹介することで報酬を受け取ることは違法です。