誇大広告チェックポイントシリーズ3回目はメディア出演履歴
こんにちは。管理人のエスポワールです。探偵事務所の公式サイトを閲覧したり、比較する際のチェックポイントを解説していきます。
今回のテーマは「探偵事務所のメディア出演履歴」です。探偵事務所のメディア出演の効果、メディア出演した探偵事務所は優良探偵事務所なのか、また、探偵が顔出ししてもよいのかなどを解説します。
そして、まず最初に結論を申し上げます。
「探偵事務所のメディア出演は大手探偵事務所だからオファーが来ているという側面はあるけれど、メディアから調査力の高さのお墨付きをもらった訳ではない。ないよりはあった方がいいぐらいの感覚で問題ありません」
以下に詳細を解説していきます。
メディア出演による宣伝PR効果はやはり小さくはなかった
探偵事務所がメディア出演する場合のメリットは宣伝効果です。基本的に大手探偵事務所の営業活動は「多くの宣伝費用を投入して、ひたすら相談の電話を待つ」というスタイルです。
ですから、基本的に無料或いは簡単な謝礼程度で、たった数分でもテレビに探偵事務所が紹介されるということは探偵事務所にっとって物凄く大きなことなのです。
実際、私が探偵事務所に勤務していた頃、「家出した家族を探偵事務所に依頼して見つけてもらう」というテーマで報道番組の制作に協力をしたことがありましたが、やはりその直後に人探しの相談件数が通常の月の1.2倍程増えたと代表が言っていました。たかが1.2倍程度かと当時は思いましたが、コストをほとんどかけないで相談件数が増えたことはやはり無視できない数字です。
また、公式サイトへのアクセスも確実に報道番組の制作協力による影響があったということでしたが、具体的な数字は忘れました。
とにかく、探偵事務所にとってメディア出演による宣伝効果は確実にあると言ってよいでしょう。
メディア出演履歴は探偵事務所の信頼性の裏付けだと勘違いし、大昔の出演履歴まで紹介する
それではなぜ、探偵事務所はメディアに出演した過去の履歴まで公式サイトで紹介しているのでしょうか。
その理由は、探偵事務所がメディアに出演したことにより、「弊社は多くのマスコミからも認められていますよ」とサイト閲覧者にアピールする為です。もちろん、そんなことはありませんし、探偵事務所が思うほど一般人もそんなことを気にしていません。
しかし、ここで問題なのはメディア出演履歴の紹介がダメなのではなく、あまりにも昔の出演履歴まで紹介している点だと思います。その理由は、2年以上前のテレビの出演履歴を紹介されても、出演した当時の現場の探偵が未だに在籍している可能性が極めて低いからです。
そして、最も悪質なのが、自身が探偵事務所に所属していた頃のメディア出演の過去を、独立して探偵事務所を立ち上げた公式サイトに紹介する人までいることです。
つまり、「私は以前、某大手探偵事務所に勤務して経験を積んで独立開業しました。8年前、私が大手探偵事務所に勤務していた頃にマスコミに紹介され、テレビに映りました」ということを恥ずかしげもなくアピールしているのです。
もちろん、マスコミに紹介されたのは某大手探偵事務所のブランドや看板の力であって、その人個人の力ではありません。
現場の探偵が顔出ししてよいのかという疑問
それでは、実際の探偵はテレビで顔出しをすることに抵抗がないのでしょうか。私の場合は大いに抵抗がありますし、顔出ししたこともありません。その理由は、 単に恥ずかしいからです。
ただ、「あいつ、昨日テレビに出ていた探偵じゃないか?」と思われるようなことはありません。探偵事務所の名前くらいは記憶に残っても、一瞬だけテレビに映るような探偵なんて誰も気づきません。
しかし、メディアや自社サイトでガンガン顔出ししている代表は別です。私の知る探偵事務所の代表はメディア出演や交通広告、ポスティング広告など、顔出しに全く抵抗がなく、名実ともに「探偵事務所の顔」でした。
ですから、代表は現場に出るようなことはありませんでした。また、別の探偵事務所の代表は、メディア出演時や自社の公式サイトで顔出しする場合は変装をしていました。
結局、メディアに対する顔出しに関しては代表の方針で好き嫌いが分かれますが、依頼を検討する側からすればあまり気にすることではないと思います。