曹洞宗の二つの大本山訪問記ー福井県永平寺と神奈川県總持寺ー

曹洞宗の特徴は座禅による修行

こんにちは。管理人のエスポワール です。今回は曹洞宗の大本山である石川県永平寺と神奈川県総持寺を紹介します。

一般人として曹洞宗に関して覚えておきたいことは、曹洞宗は座禅により悟りを開くことを標榜としている点です。また、総持寺は1911年に石川県より移転してきた寺院です。

紅葉の季節、永平寺へ行く

永平寺は福井駅からバスで40分ほどの距離にあります。観光バス駐車場から参道を15分ほど歩くと永平寺通用門に到着します。

永平寺は一般客の参拝目的の寺院というだけでなく、僧侶の育成・修業の場でもあります。雲や水のように一か所に留まることなく修業の場を求めて旅をする様子から、仏教用語で修業中の僧侶を「雲水」といいます。永平寺には150名程の修行僧がいるのですが、接客や清掃などをしていて実際に見たのは20人程度でした。

彼らは皆表情が引き締まっているけれども言葉遣いは柔らかく、所作や振る舞いも洗練されているように感じました。また、カメラを向けることはNGでした。

こちらは永平寺参拝券の券売機です。一般客が入場料500円。1名-10名までまとめ買いボタンがありますが、団体割引はありません。

一般客向け座禅体験も1回50分500円で受付中です。

この方が現在の曹洞宗の代表、1932年東京生まれの福山諦法氏です。戦時中の疎開がきっかけとなり僧侶の道を志したとのことです。

この写真は参拝者控室である傘松閣です。絵天井の間には230枚の色彩画が天井に飾られています。

こちらが仏殿内部の写真。中央にお釈迦様が鎮座しています。

こちらが承陽殿の写真。曹洞宗の開祖である道元のお墓です。曹洞宗の発祥の地・聖地という位置づけになります。

こちらが永平寺の入り口。山門の写真です。左右の柱には以下のようなやり取りが書かれています。

右:仏を求める心がなければこの門を通ることはできません。

左:それでもこの門に鍵も扉もないのは仏を求める心があればいつでも入ることができるということだ。(注:かなり意訳)

これが本場の禅問答です。

こちらが廊下の写真です。修行中の僧侶により敷地内の清掃は徹底されています。

廊下には一応「護美箱」があるのですが、ゴミが落ちていません。

こちらは座禅用クッションです。思った以上に素材が柔らかく、足腰の負担を大分和らげてくれそうです。

永平寺は曹洞宗の大本山というだけでなく、僧侶の育成・修業の場でもあるのですが、修業中の僧侶の生活の様子や修業の中身が一般観光客からすると見えないようになっていました。別に隠しているわけではないと思いますが、世間から隔絶された社会で生きている修行僧の様子を見てみたかったです。

山門や本堂のスケールが大きい総持寺

こちらは総持寺の入口の写真です。JR鶴見駅から徒歩で数分の場所にあります。ここから緩やかな坂を登り総持寺の本堂を目指します。敷地内の鶴見大学は総持寺の運営によるものです。

こちらが総門の写真です。高麗門という様式の門です。

総門の次に見える巨大な門が三門です。鉄筋コンクリート造りでは日本最大の大きさです。

次の向唐門は工事中でありました。

こちらが仏殿です。禅宗の本尊である釈迦牟尼如来を祀っています。

こちらが大祖堂の写真です。大祖堂とは修行を行う道場のような建物です。

こちらが内部の写真です。非常に広い講堂内に誰もいませんでした。

総持寺では巨大な寺院だけでなく、墓所の敷地も広大です。有名人では俳優の石原裕次郎のお墓が総持寺にあります。 総持寺は永平寺と比較して観光地化しておらず、永平寺の方が曹洞宗の特徴が立っているように思います。

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