日本で初めて和歌が読まれ、宮殿ができた場所が島根県須賀神社
こんにちは。管理人のエスポワールです。今回は島根県の須賀神社と須賀神社から分祀された東京の四ツ谷須賀神社を紹介します。
まず、須賀神社には2つの日本初があります。日本初の和歌と宮(宮殿)です。
日本で最初の和歌は神話の時代にスサノオノミコトにより詠まれた以下の和歌です。
八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を
(訳:出雲の地で妻を籠らせるために、宮殿には八重の垣根を作ろう)
「八雲立つ」は出雲の枕詞なので意味はありません。その後、下記限られた文字数の中で「八重垣」という単語が3回も出てきます。そして、妻であるイナダヒメのために作った宮殿が今回訪問した日本初の宮であり、須賀神社の由来となっています。
一方、東京四谷の須賀神社に関しては映画「君の名は。」のラストシーンのモデルになった場所です。尚、新海誠監督は小野小町の詠んだ和歌、
思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを
(訳:あの人のことを思いながら眠りについたから夢に出てきたのであろうか。夢と知っていたなら目を覚まさなかったものを)
の和歌をモチーフに「会えない人と夢で会いたい」のような作品全体のテーマを決めたようです。
島根県須賀神社へ行く
こちらが須賀神社の写真です。松江駅からローカルバスで40分ほど走ります。周囲にはコンビニもなく、バスも1時間に1本程度しかありません。
こちらが「日本初之宮」の碑です。「和歌発祥の遺跡」とも記されています。
和歌の碑もあります。
神社の社務所では宮司さんがいました。時間に余裕があるのならばぜひ須賀神社の奥宮へ行くことを勧めてくれました。
ただ、奥宮は須賀神社から2k離れた八雲山の中腹にあり、さらに八雲山の頂上まで行くならば往復2時間かかるとのことでした。特に予定もなかったので帰りのバスを遅らせて須賀神社の奥院参拝と八雲山登山にチャレンジすることにしました。
奥院参拝と八雲山登山
20分ほど舗装された道路を歩くと八雲山の登山口に到着しました。雨でぬかるんだ山道を登るのに登山口にある竹の杖が便利でした。
登山道は傾斜はきつくありませんが、登山靴の装備が推奨されます。
こちらが須賀神社の奥院である夫婦岩です。巨大な岩と付着しているコケに威厳の様なものを感じます。お札を収めてさらに登山道を登っていきます。
途中、このように竹が倒れている箇所もありました。
山頂へ到達しました。山頂は開けた原っぱになっていました。山頂からの景色はあいにくの曇り空であまり良くありませんでした。
登頂後、須賀神社に戻り奥院の参拝と八雲山の登頂を報告し、お茶をごちそうになります。登山自体は体力的にはきつくないけれど、道中に自販機や水場がないので暑い日は充分な水分の持ち込みが必要です。
四谷須賀神社へ行く
四谷須賀神社は島根県の須賀神社と違い、都心のど真ん中にあります。 映画公開から3年経過していますが、私と同様に映画のポスターと同じ写真を撮影しようとする参拝者が散見されました。
ポスターなどでよく見たこの場所ですが、階段を上る人と下る人の視線が合いやすい傾斜だなと現場へ行って思いました。また、目線の先にある電線の絡み具合、遠くまで見渡せる少し懐かしい住宅地と須賀神社が絶妙に調和しています。
ただ、島根県の須賀神社とのかかわりに関しては説明、解説はあまり多くありませんでした。