みそラーメン発祥の店の思い出

みそラーメンの始まりー二つの源流ー

こんにちは。管理人のエスポワールです。今回はみそラーメンの始まりをテーマにまとめました。要点は下記のとおりです。

みそラーメンは1955年に札幌のラーメン店「味の三平」店主の大宮守人氏により考案された。きっかけはみそ味のラーメンを作ろうという発想から。
一方、1960年に山形県南陽市のラーメン店「龍上海」店主の佐藤一美氏は残ったスープにみそを入れたみそ汁をベースとし、麺を入れて改良を重ねて「からみそラーメン」を考案した。
現代的な感覚からすると龍上海のみそラーメンのほうが一般的なみそラーメンの味に近い。

以下に詳細をまとめます。

みそラーメン発祥の店、札幌「味の三平」の思い出

こちらがみそラーメン発祥のお店である味の三平です。写真からだと分かりずらいのですが、現在は商業ビルの4階に店舗を構えています。同じフロアに文房具店があります。

こちらがみそラーメンです。

私が最初に味の三平のみそラーメンを食べたのは今から約20年以上前の高校生の頃です。当時、私は東北の地方都市に住んでいましたが、みそラーメン発祥のお店に行ってみたい思い、5月の大型連休に現在では廃止された寝台特急の北斗星で北海道へ向かいました。さらに、北海道内ではこちらも現在では廃止された北海道周遊きっぷで道内を移動したのでした。そんな味の三平のみそラーメンですが、最初に食べた感想は「味が薄い」でした。それは、自分のみそラーメンのイメージとかけ離れており、当時は少し期待外れでした。

そんな味の三平の味噌ラーメンを約20年ぶりに先日食べてみたのですが、改めて食べてみると、やはり味が薄く感じました。しかし、20年以上前に一度しか食べていないラーメンの味を割と覚えているのだなと思いました。

番外編：サッポロ一番みそラーメンと味の三平

ここで少し話を脱線します。こちらは即席ラーメンのサッポロ一番みそラーメンです。大好きな即席ラーメンで、今まで何度も食べてきた永遠の定番ラーメンです。そんなサッポロ一番みそラーメンですが、先日、驚くべき記述をウィキペディアで発見しました。

サッポロ一番みそラーメンは味の三平をヒントに誕生した

とあります。

同じみそラーメンですが、味は全く違います。そもそも、サッポロ一番みそラーメンは水分が野菜などのトッピングから出ることを想定し、あえて最初からスープを濃くしています。つまり、味の三平とは方向性が少し違うのではないかと思うのです。少し信じられなかったのですが、どうやらサンヨー食品創業者の井田毅氏の発言が情報ソースなので、真偽を疑ってはいけません。

ただ、開発の際に参考にした他のラーメン店の存在や、味の三平をヒントにしてどの程度改良を加えたのかは気になるところです。そんな訳で、サンヨー食品に問い合わせてみると、

あくまで参考にした程度なので、商品化に際して改良を加えました

との対応で、収穫はほとんどありませんでした。残念ですが、人気商品のレシピや製造工程は門外不出なのでこの辺りは当然の対応です。

もう一つのみそラーメン発祥の店、山形県「龍上海」の思い出

続いて、もう一つのみそラーメンの発祥の店である山形県南陽市の龍上海を紹介します。

こちらが龍上海の赤湯からみそラーメンです。赤湯とは山形県置賜地方の赤湯温泉から由来するのですが、実際の赤湯温泉の色が赤いわけではありません。

ラーメンの特徴は丼の中央にアイスクリームのように盛られた辛みそです。辛みそは少しずつ溶かしながら食べていきます。そのほか、スープに厚めに浮いた油膜や青のりが特徴的で、ほかにねぎ、チャーシュー、楕円型にスライスされたなるとがトッピングされています。麺は太麺で縮れ麺で、やや柔らかめなゆで加減です。最高の満足感が得られる一杯なのですが、長い行列、待ち時間は覚悟しておきたいです。

Webで確認すると、本店はだいぶ前にリニューアルされたようですが、以前の本店は総入れ替え制で営業していました。つまり、店内のお客さんが全員出るまで次のお客さんが外で待つわけで、それが非常につらかったのです。特に、山形の置賜(おきたま)盆地に位置する為、夏は猛暑の中並び、冬は大雪の中並びました。

ただ、本店の南陽市は県外からはかなりアクセスが悪く、山形市からだと山大医学部前店が最もアクセスが容易です。