「今まで何回調査が発覚したことがありますか?」
こんにちは。管理人のエスポワールです。今回は探偵事務所の調査力をテーマにまとめたいと思います。
ただ、調査力といっても「尾行や張り込みのスキル」のような探偵事務所を選ぶ際に全く役に立たないような知識を紹介するようなことはしません。探偵事務所を選ぶ際に「具体的に探偵事務所で何を質問すればその探偵事務所、或いは探偵個人の調査力が高いかどうかの判別できるか」が今回のテーマです。
このようなテーマを選んだ理由は、探偵事務所の調査力が高いかどうかを見極める質問によって、調査を検討している人が探偵事務所の調査力の有無の判断をしてもらいたいからです。
それでは、最初に結論を申し上げます。探偵事務所の調査力が一発で分かる質問は、
「今まで何回調査が発覚したことがありますか?」
です。以下に詳細を解説します。
探偵の調査力は調査現場に出た回数に比例する
まず、調査力に関する大原則は、一部の例外があるとはいえ、調査力は経験を積めば高くなります。つまり、「新人よりもベテランの方が調査力が高い」ということになります。
しかし、ここで重要なのは「調査に出た回数」であって「探偵事務所に在籍した勤続年数」ではないということです。つまり、とにかく現場に出た回数によって調査力が向上するのであって、調査の現場に出る機会が少ない探偵事務所に長年在籍しても、あまり調査力は向上しないということです。
結局、調査力は場数を踏むことよって向上していくという認識で問題ありません。もちろん、探偵事務所が探偵学校を経営しているからといって調査力が高い訳ではありません。
調査の発覚率3%は妥当な数字
次に、調査の失敗、発覚に関して説明したいと思います。
以前、探偵事務所に勤務していた頃、同僚や事務所の代表らと調査が発覚する確率について議論したことがあります。その時、事務所の代表は以下のことを教えてくれました。
- 浮気調査の1%は依頼者のミスによって発覚する。(契約書が見つかる・多額の調査費用の入出金履歴・webサイトの閲覧履歴・電話の通話履歴により)
- 浮気調査の1%は依頼者のミスと調査員のミスの合わせ技によって発覚する。
- 浮気調査の1%は調査員のミスによって発覚する。
これらは調査が発覚した案件に関するおおまかな分析を我々調査員に教えてくれたものです。そして、実際に調査の現場に出る立場からでも、非常に説得力があり、興味深く、味わい深い分析だと当時は感じたものです。
ポイントは、調査員の能力に関係なく発覚のない探偵事務所はないということ。全体の1%は依頼者の責任により発覚するという前提がある点です。そして、調査員によるミスと合算するとおよそ3%は調査が発覚してしまうという点です。
そして、調査員の努力で調査の発覚確率を2%にしようという代表の指示だったのですが、結局、発覚率1%削減という目標は達成できませんでした。
発覚する回数は調査の現場に出た回数に比例する
以上より、「調査が発覚するという経験が多い探偵は多くの調査を経験している」。そして、「多くの調査を経験している調査員は調査力が高い」。つまり、「調査が発覚する経験が多い調査員は調査力が高い」ということが言えるのです。
ですから、発覚した調査の回数を探偵に聞いた場合、その回数が多いほど、良い探偵事務所です。そして、このような質問に対して「当社では調査が発覚することはありません」のように答える探偵事務所は信頼性に欠けていると言ってもよいと思います。
依頼を検討している人が探偵事務所に対して調査が失敗する回数を聞くことは失礼ではありません。
そして、発覚した回数を聞くことは、探偵事務所にとって不都合な事でも依頼者に正直に話をしてくれるかどうかの判断材料でもあると思います。