探偵は多様な職歴を持つ
こんにちは。管理人のエスポワールです。今回、私の周囲にいる探偵たちの前職についてまとめたいと思います。
探偵がどのような人間なのかを語る際、前回は学歴をテーマにまとめましたが、探偵を語る上では学歴よりも職歴をテーマにした方が特徴や個性が見えてくるように思います。
学歴同様、探偵事務所のホームページにはあまり公開されない情報です。調査の現場に立つ探偵がどのような人間なのか、曖昧なイメージを少しでもクリアにしていただければと思います。
探偵の職歴を4つに分類する
今回、探偵の過去の職歴を分類しようとする作業は思いのほか難しく、楽しい作業でした。そして、悩んだ末に4つに分類して特徴をまとめました。
- 元公務員
- 元会社員
- 経験者
- 元フリーター
また、私の交流のある探偵限定の情報ですので、かなり偏りのある情報です。ですから、ある程度の情報の信ぴょう性は疑ってください。
元公務員
元公務員とは具体的には元警察官・元自衛隊出身者のことです。
イメージ通りなのですが、彼らは体力があって理不尽な人間関係にも耐えられる精神力もあります。また、法律の知識も多少あるので頭もいいのです。しかも、車の運転も上手くて自動二輪の免許持ちも多いのが特徴です。
例外もいるのですが、元警察官・元自衛官の採用は失敗の少ない無難な選択肢だと思います。ただ、採用の段階でその例外を見極めるのは難しいと思います。
元会社員
一般的な会社の普通の営業社員であれば、採用する上で門前払いされないのが元会社員カテゴリです。
つまり、探偵は非常に特殊な職業かもしれませんが、普通の仕事を経験していることは決してマイナスに評価されることはありません。また、職種としては営業の他、接客業出身も多かったのですが、夜の接客業は問答無用で採用されませんでした。
そして、私も一般企業で働いた後に探偵になったので、このカテゴリに属しています。なお、比較的高齢(30代-40代)でも採用されるのもこのカテゴリの特徴です。本当に様々な会社の出身者がいましたが、珍しい職業では元芸人の付き人、遠洋漁業の漁船のコックさんがいました。
経験者
文字通り同業他社の探偵の採用です。
経験者なので採用に有利な印象を受けるのですが、私の勤務していた探偵事務所では経験者の採用を嫌っていました。他社のルールや社風を持ち込んでもらいたくないというのがその理由でした。
また、経験者と言っても、調査件数の少ない探偵事務所に勤務していても、その経験なんてたかが知れています。だから、辞めた理由を中心に、面接の際にかなり厳しく質問されたと聞きました。
しかし、高いハードルを越えた人達なので、人数は少ないのですが、4つのカテゴリの中で優秀な人の割合が多く、離職率が低い点もこのカテゴリの特徴です。
探偵を生業として生きていく意識の高さや覚悟が他の人達と違っていました。
元フリーター
応募の割合はそれなりにあるらしいのですが、採用率が極端に低い点が特徴です。
小説や漫画やアニメのイメージを持ったまま面接に来てしまった場合、即不採用です。若さとやる気があれば本来採用されるのですが、実際は多くありません。
一緒に仕事をする機会もほとんどなかったのですが、たった一人だけ優秀な先輩がいました。その人の長所は一言でいえば「怖いもの知らず」。
特に、直調(調査する相手から直接情報を聞き出すこと)の能力が高かったです。調査対象者の勤務先(キャバクラ)の内偵調査に同行した際、調査対象者とお酒を飲みながら、調査対象者の借金の有無、借金を作った理由を自然に聞き出すトーク力に衝撃を受けたことはよい思い出です。
結局、どのような職歴で探偵になっても、続けるのは難しい
以上、探偵の職歴を4つに分類して解説しました。様々な仕事を経験して探偵になる方が多いので、自分の知らない業界の話を聞けることは非常に楽しいです。
しかし、そんな探偵でも多くは1年以内に離職します。その理由はまた別の機会にまとめます。
ここでは簡単にしか触れませんが、長時間の拘束時間や低賃金といったシンプルな理由だけでなく、調査車両や調査機材の持ち込みの多さ、探偵学校の授業料の負担など、探偵になる為にお金がかかるからです。
そして、最大の理由が「張り込みが退屈で体力的にも苦痛を伴う」からです。