探偵の給料は多い月でも30万は超えない

「探偵の給料高いでしょ」とよく言われた

こんにちは。管理人のエスポワールです。今回のテーマは探偵の給料についてです。

まず、最初に結論を申し上げますと、私はおそらく業界でもトップクラスの給与水準の探偵事務所で働いていたと思いますが、それでも月の手取り給与が25-30万でした。

25-30万円というのは割と幅があるのですが、基本給に歩合給がプラスされ、さらに罰金が発生した分マイナスされるというものです。

また、25-30万というのは入社1-3年目の数字ですが、おそらく5-10年くらいまでは同じ数字です。理由は定期昇給がないからです。賞与もありません。

また、役職がつくと手当がもらえますが、「10年勤務すると役職者になる」のようなモデルはありません。その点に関しては昇給のルールが明確になっていないというよりも、単に社歴が長くないので創業期から残るメンバーが役職についているだけでした。

また、探偵の給料に関しては勤務する探偵事務所によって給与水準が異なるのであまり参考にはならないのですが、「最高水準でこの程度」という認識を持ってもらえればよいと思います。

探偵事務所に勤務していた頃、「探偵の給料は高いでしょ」とよく言われました。実際にはそれほど給料が高いという認識はありませんでしたが、世の中には「必死に働いても年収が300万円」という人が多くいるので反応に困りました。

以下に歩合給と罰金の一部を紹介しますが、具体的な個別の金額までは社内ルールも頻繁に変更していたので今回は紹介しません。

探偵の給料における歩合給とは

歩合給の一例を紹介します。

稼働時間

実際に調査の現場に入った時間に応じて発生する歩合給です。探偵の仕事は定時がないので、2時間で終了する調査もあれば24時間を超える調査もあります。

結局、2時間の稼働時間と24時間の稼働時間を同等には扱えないので稼働時間による歩合が発生するという仕組みです。歩合給の中で最も割合が高いのが稼働時間によるものです。

不貞行為の撮影

調査に入った現場において調査対象者が不貞行為に及び、その撮影に成功した際に発生する歩合給です。浮気調査が探偵の仕事ですから、その仕事の成功には歩合給が発生します。

ただ、毎回の調査で不貞行為に及ぶというようなことはなく、運の要素が高い性質があります。

ノーミスの調査

調査に入った現場において調査対象者を尾行し続け、帰宅まで空白の時間が発生しない調査ができたときに発生する歩合給です。

具体的には、尾行で失敗しなかったり、勤務時間中にずっと勤務先の出入り口付近で張り込みを続け、退勤の際に調査対象者が出てくるタイミングを見逃さず、帰宅まで追い続けるような調査ができた場合です。

この調査では「不貞行為の撮影」のような調査の成功には及ばないものの、「不貞行為が無かったことを証明する成果があった」という意味で歩合給が発生します。

ノーミスの調査による歩合は運の要素が少なく、個人の努力次第で歩合給を積み上げることができます。

探偵の給料における罰金とは

続いて罰金の一例を紹介します。

調査の失敗

調査に失敗すると罰金が発生します。調査の失敗は大きく3つに分類できます。①尾行に失敗した場合、②張り込みしていたのにもかかわらず、調査対象者が建物から出てきたところを見逃してしまった場合、③調査が発覚してしまった場合です。罰金の重さに関しては①→②→③の順で重くなります。

私は失敗の多い調査員でしたので、罰金が発生しなかった月はありませんでした。調査の失敗が少ない調査員の場合は2か月に1回くらいは調査の失敗がゼロの月を作るイメージです。

遅刻

遅刻は罰金の中でも最も多くの割合を占めます。一般的な会社に勤務する方にとっては遅刻をしないことは当たり前です。しかし、探偵事務所の場合は少し事情が異なります。

それは、調査現場の集合場所が初めての場所であることがほとんどだからです。そして、事務所に一度集合してから出発するようなこともしません。

ですから、普段から通いなれた場所ではなく、電車・バスの乗り継ぎなどを計算しながら到着時間に相当の余裕をもって家を出ることが要求されるのです。また、非常に厳しいのですが遅刻には原則的に免責事項がありません。つまり、電車の遅延や車両の渋滞は遅刻の理由として認められないというのがルールでした。

この遅刻の罰金ルールは今思い出してもかなり厳しいルールだったと思います。

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