彦根城訪問記ー桜まつりと空襲を直前で回避した歴史ー

現存天守12城シリーズ6回目は彦根城

こんにちは。管理人のエスポワールです。現存天守12城シリーズの6回目は滋賀県彦根城です。

滋賀県彦根市にある彦根城は関ケ原の戦いの後に徳川家康が西国ににらみを利かせる目的で彦根藩主の井伊直継により1606年に築城されました。また、彦根城は関ケ原の戦い以後に早急に築城されたため、建築資材が解体された他の城の資材で充当されました。天守に関しても廃城となった大津城からの移築となりました。

そして、彦根藩の藩主は明治維新まで一貫して井伊家が務めます。歴代藩主の中でも最も有名な人物はやはり桜田門外の変で暗殺された13代藩主の井伊直弼です。井伊直弼は藩主の14男として生まれたため家督を継ぐことすら困難なように思われましたが、最終的には将軍に次ぐ幕府の権力者である大老まで出世しました。

シーズン最高の桜を彦根城で見る

訪問した当日は彦根城桜まつりの期間で、このように素晴らしい写真が撮影できました。堀の水面にも映る満開の桜と青空と右奥の天守が構図に納まっています。

彦根城にはおよそ1100本ほどの桜の木がありますが、これらの桜の木は1934年に植樹されました。桜まつりの期間中は周辺のホテルの宿泊費用も一時的に高騰しました。

また、彦根城は8:30が観覧開始時間なのですが、実は券売所がオープンする前に天守入口まで行くことができます。天守に入ることができるのは8:30からなのですが、8時前から入場して天守へ向かえば混雑に巻き込まれることがありません。入場料に関しては帰り道に自己申告で発券所で支払ってください。

天守に向かう途中にツバキの花も見つけました。

彦根城天守の4種の破風と天守からの眺め

本丸に到着しました。天守は平成8年に改修が終了しています。コンパクトで凛とした装飾美を感じます。

また、天守台の石垣の積み方は牛蒡積みと呼ばれています。外観からは分からないのですが、内側・奥に長い石を積み重ねる積み方となります。

写真のように彦根城には4種の破風が見られます。破風とは屋根の内側の造形のことです。4種の破風が一堂に見られるのが彦根城の特徴です。

こちらが天守から琵琶湖方面の眺めです。実は今まで47都道府県を旅行していますが、じっくりと琵琶湖を見たのはこの時が初めてでした。 彦根城も築城当初は琵琶湖の湖岸にあったそうです。

1945年8月15日の夜に連合国軍が彦根を空爆予定だった

実は彦根市は終戦の日の夜に連合国軍の空爆の予定が組まれており、彦根城は空襲による崩壊寸前でした。尚、戦時中に空襲により喪失した天守は和歌山城・大垣城・福山城・名古屋城・広島城・岡山城があります。

彦根城は火災や落雷などによる天守の喪失がない城でしたが、この時が築城以来最大のピンチでした。

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