目とは単に視力という意味
こんにちは。管理人のエスポワールです。今回は探偵必須のスキルである目についてまとめます。
それでは、まず最初に結論を申し上げます。私は「探偵は目が命」だと割と本気で思っています。そして、ここで言う「目のスキル」とは単に「視力」のことを意味しています。つまり、5m離れた場所から視力表に記載されたランドルト環の切れ目の向きを判別する能力のことです。
多角的に物事を見ることができることを「視野が広い」と言ったり、目つきや目を中心とした顔全体の印象が良い人を「目力がある」などと言います。しかし、探偵にとって必要なのはこのような観念的な「目の良さ」ではありません。繰り返しになりますが、単に「視力」のことです。
視力が良い探偵は尾行の際により遠くからでもターゲットの補足が可能です。また、建物から出てくるターゲットを見落とすリスクを低くできます。ただ、それ以上に大事なことは、視力が優れた探偵は同じ調査現場に入った同僚に不信感を与えないということです。
以下に詳細をまとめます。
ターゲットが建物から出てきた時、現場の調査員2人が同時に反応できるか
通常、探偵事務所では2人組で調査現場に入ります。調査現場付近で2人が合流し、2人で張り込みと尾行をいつ終わるかわからない環境で続けます。
視力が大事になってくるのは張り込みの時です。つまり、ターゲットが建物から出てきた時にそれを補足する能力の高さを裏付けるのが視力の良さなのです。もちろん、ターゲットが建物から出てきたところを2人の調査員(AとB)が同時に反応できれば問題ありません。しかし、Aが反応できたのに、Bは反応できなかった場合、AはBに対して、「こいつは出入口を本当に見ていたのか?ボーっとしていたのではないか?」と不信感を持つのです。このような不信感を1度だけでなく複数回繰り返してしまうと「Bは怠慢な調査員」ということになってしまいます。
探偵は周囲に「コイツはダメな奴だな」と思われ続けたら仕事ができません。同僚に不信感を与えない探偵、同僚に不快感を与えない探偵が良い探偵です。マンガや小説の探偵のような超人的な推理力や豊富な知識は必要ありません。
それでは、なぜBが調査対象者が建物から出てくるところを見えていなかったかというと、やはり、視力が弱いということになるのです。もちろん、単に集中力が欠けていただけのような精神的な理由、睡眠不足のような体力的な理由も考えられます。しかし、これらは視力という基本ベース、能力の基準値があった上で、控除される要素にすぎません。ですから、集中力に欠けていても、睡眠不足でも視力の良さがターゲットを補足させてくれるのです(もちろん例外もあります)。
具体的に欲しい視力は「理想は両目で2.0最低両目で1.0」
では、具体的にどの程度視力が必要かというと、視力はいくらでも良いに越したことはなく、理想は両目で2.0です。そして、最低でも両目で1.0は欲しいです。私は左右それぞれ2.0の視力があります。
そして、もし視力が1.0以下であれば探偵に向いていないと言うか、不適格だと思います。例えば、視力2.0の人間と視力0.7では見えている世界が違います。例えば、路上の看板の文字の見え方がお話にならないくらい差があります。以前、私も両目の視力が0.7しかない同僚に電車の中刷り広告の文字が見えるかどうかテストしたことがあるのですが、ドン引きするほど何も見えていませんでした。これではターゲットを見落としても仕方がないなと思いましたし、いくら集中力や体力が充実していても視力の悪さはカバーできないなと思いました。
さらに、視力が悪い人の最大の問題点は「自分が視力が悪いことに気づく機会がほとんどなく、視力が良い人の見える世界を理解できない」ということです。ですから、視力が少しくらい悪くても大きな問題ではないと認識してしまうのです。そして、建物から出てきたターゲットを見落としても視力が原因だと気づかないのです。
尚、それに関しては私が探偵事務所に所属していた頃に視力の弱い調査員に対してしつこいくらいに視力の大切さを説いたことがあるのですが、反応はよくありませんでした。
視力は金で買えるスキル
では、「視力が悪い人は探偵になれないのか」「視力が悪い探偵は救いようがないのか」というと、それは違います。理由は「視力は金で買える」からです。つまり、メガネやコンタクトレンズ、レーシック手術によって視力は手に入れられるのです。
ただ、コンタクトレンズは管理や手入れが面倒なので、探偵にはあまり向いていません。また、メガネに関してもレーシックと比較すれば劣ります。理由は普段からメガネを着用している調査員はメガネの取り外しによるイメージの変化や変装ができないからです。ただ、個人的には変装に強いこだわりはありません。
結局、私がレーシック手術の経験者なので、個人的にはレーシック手術を推奨します。費用に関しては2008年に手術した当時で30万円でした。現在でもレーシック手術に関しては金額的にはあまり値下がりはしていませんが、手術の精度やクオリティーは向上しているようです。
視力が良いことは探偵の現場だけでなく、そのほかの日常生活でもよい事しかないので30万円は非常に安い買い物だったと思います。