探偵学校のカリキュラムにおいて、講義形式で学ぶことを整理する
こんにちは。管理人のエスポワールです。今回は探偵学校で勉強する中身に関して内容をまとめたいと思います。
探偵学校では講義形式で学ぶ内容と実習形式で学ぶ内容がありますが、今回は講義形式で学ぶことを整理します。
以下に沿って学ぶ内容を分類します。
- 探偵として特別に必要な事で、実際の仕事をしていく上で役に立つ事
- 探偵として特別に必要ではないけれど、実際の仕事をしていく上で役に立つ事
- 探偵として特別に必要な事だが、実際の仕事をしていく上で役に立たない事
- 探偵として特別に必要ではないし、実際の仕事をしていく上でも役に立たない事
尚、これは私の独断と偏見による分類です。参考程度に読んでいただけたらと思います。
探偵として特別に必要な事で、実際の仕事をしていく上で役に立つ事
- 探偵概論
いわゆる、「探偵とは何か」というものです。ここでは実際の探偵と、小説やドラマで登場するフィクションとしての探偵との違いを学びます。
- 探偵業務に身近な法律講義
具体的には、民法770条(不貞行為)・個人情報保護法(プライバシー権)・刑法(不法侵入罪)・道路交通法・東京都の迷惑禁止条例などです。一番大事なのは道路交通法でしょうか。
- 報告書作成講義
探偵学校の座学の際に多くの人は初めて探偵事務所が作成する本物の報告書を見ることになります。ただ、学習の都合上、かなり良くできたケースの報告書を見る事になります。裁判で必要になることを前提とした文字のフォントやポイント等を学びます。ただ、実際の報告書の作成は現場の探偵ではなく、調査の責任者や編集専門のスタッフが行う場合が多いです。
- 尾行張り込み講義
尾行や張り込みを知識として覚えていく講義です。確かに大事なのですが、座学ではなく実習で学んでください。探偵の仕事の要素の9割が尾行と張り込みです。
- 映像撮影講義
芸術的な観点ではなく、探偵として必要な映像の撮影の仕方を学びます。ただ、これも座学ではなく実習で学ぶ内容です。探偵の仕事の1割が映像の撮影です。
探偵として特別に必要ではないけれど、実際の仕事をしていく上で役に立つ事
- 行方調査講義
行方調査は浮気調査の仕事とは別の能力が必要な仕事です。浮気調査をするだけならば、行方調査の知識は不要です。しかし、行方調査も探偵事務所の仕事の一つなので、その際は必要です。ただ、私自身がほぼ100%浮気調査の仕事だったので、行方調査に関してはあまり多くを語れません。
- 聞き込み調査講義
浮気調査をする場合、聞き込み調査が必要になる場面はほとんどありません。しかし、行方調査をする際に家族の立場から家出人のクレジットカードやポイントカードの使用履歴を聞き出す時などの会話術として必要な場面があります。こちらも行方調査に関連する内容なので、あまり詳しくありません。
探偵として特別に必要な事だが、実際の仕事をしていく上で役に立たない事
- 探偵業法講義
探偵が守るべき法律のガイドラインです。とりあえず、最初に覚えておくべきことは、「探偵業務の実施の原則」です。つまり、「探偵は警察と違って特別な権限はなく、一般人と同じ」ということです。尚、実際の調査の現場ではあまり役に立ちませんが、探偵事務所の運営や、社員の教育管理を行う立場にある役職者は必須です。
探偵業法に関してはまた別の機会にまとめたいと思います。
探偵として特別に必要ではないし、実際の仕事をしていく上でも役に立たない事
- 公簿資料収集
「戸籍の附票(ふひょう)」といった単語を覚えるのも公簿資料の収集の学習の時ですが、戸籍の取得・住民票の取得は弁護士や司法書士の仕事です。つまり、探偵の仕事の範囲を大きく逸脱している項目であり、実際はほとんど必要な場面はありません。
- 特殊機材講義
私が勉強した特殊撮影機材はスパイカメラと暗視カメラでした。必要な場面は数年に1度あるかないか程度です。
- 信用調査および社会関係調査
中身は個人や企業の信用調査になります。これらの調査を業務内容として掲げている探偵事務所がありますが、依頼はほとんど来ません。公簿資料収集と同様、これらの調査を専業とする調査会社があるからです。
- 盗聴器発見講座
こちらも探偵事務所には依頼は来ません。盗聴器の発見を専門とする会社があるので、わざわざ探偵事務所に依頼はしません。
座学の場合はどこの探偵学校でもやっていることはほぼ同じ
全く仕事に必要ないだろうなという講義もあるのですが、座学の場合はどこの探偵学校でやっていることはほぼ同じです。
理由は、ガルエージェンシーの探偵学校のカリキュラムに各社が多少アレンジを加えているだけだからです。また、配布されているテキストもガルエージェンシーの教本と構成がほぼ同じです。
次回は実習編をまとめます。