迎賓館・和風別館「游心亭」訪問記ー国内最高峰の「おもてなし」の場へ行くー

2016年4月より迎賓館が一般公開開始

こんにちは。管理人のエスポワールです。今回は東京都港区の迎賓館を紹介します。

こちらが迎賓館本館の写真です。かつて迎賓館は1909年に東宮御所(皇太子の住まい)として完成した建物でした。そんな東宮御所ですが、戦時中は焼夷弾直撃の被害を受け、戦後は国の管理下に置かれました。

戦後の復興とともに海外からの賓客をもてなす場の必要性が高まる中、東宮御所は1974年に現在の迎賓館として改修されました。改修作業は6年間に及びました。

そんな迎賓館は2016年4月より一般公開されています。公開当初は見学希望者が殺到したようですが、現在(2019年9月)は大分落ち着いています。

一般的に迎賓館というと写真のような洋風建築の本館をイメージしますが、今回は迎賓館の本館に隣接する和風別館を中心に紹介します。

迎賓館に持ち込む飲み物は必ず係員の前で一口飲まなければならない

こちらが迎賓館西門です。見学希望者はこちらから入場します。

西門から入場し、受付に向かう途中で撮影した写真です。真下が首都高でした。

受付後、荷物チェックをします。飲み物の持ち込みは禁止されていませんが、係員の前で持ち込む飲み物を一口飲まなければなければいけません。つまり、セルフ毒味をしなければならないのです。このようなチェックのやり方は非常に珍しいと思います。

こちらが本館の裏側からの写真です。迎賓館正面広場を「主庭」と言うのに対し、裏側を「前庭」と言います。前庭に植えられている花々は季節により変えられます。

和風別館「游心亭」へ行く

こちらが和風別館、游心亭です。1974年の迎賓館の開館とともに新設されました。設計者は谷口吉郎氏。谷口氏の設計した主な作品に帝国劇場があります。 庭の池の水面が天井に反射している点も設計のポイントです。

こちらの盆栽は来賓を受け入れる際に館内に飾られるもの。盆栽の価値が理解できないのですが、1つ200万円ほどの価値があるらしいです。

こちらが庭園の写真です。ゴルフ場の写真のように撮れてしまいました。

続いて館内に入館します。

館内は撮影禁止だけでなく、壁に触れることも禁止されており、通路も指定された絨毯の上しか歩けません。見学者用トイレもありません。また、20名程度の団体で入場するのですが、先導するガイドのほかに警備員が最後尾から見学者の行動を監視しています。

游心亭の館内では、大人数の接待が可能な47畳の広い和室(主和室)が見学のメインです。室内や廊下などには陶芸や花が楽しめるように、飾り棚が要所に設置されています。茶室では畳の上に正座するだけでなく、イスとテーブルも用意されています。さらに、即席料理室という部屋ではカウンター席に座りながら寿司やてんぷらを食事することができます。また、室内の調度品や柱や天井などにも日本の職人の手仕事がみられます。

西洋風な本館に対して別館の游心亭は日本人の美意識を凝縮させたような和風建築でした。 

和風別館見学の注意点は事前申し込み制であるということ

迎賓館は一般公開されているといっても、年中無休で見学可能というわけではありません。外交日程の都合や準備などの非公開日もあるので事前に確認が必要です。

特に和風別館に関しては月の半分程度しか一般公開されない上、事前申し込み制なのでふらっと立ち寄れるような場所ではありません。しかし、外国から来た賓客が日本に来て何をみたのか興味がある人は行きたくなる場所だと思います。

尚、迎賓館は見学するだけなら厳格なドレスコードはありません。ただ、ツアーで一緒に同行したメンバーの中に着物を着た年配の夫婦がいたのですが、その立ち居振る舞いは敷地内では非常に格好良かったです。

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